実生塊根植物の腰水はいつまで続ける?やめ時と腰水管理のメリット解説

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管理人のもちぬん(@mochinunblog)です。

くま
くま

見守り担当、くまだよ

この記事では、塊根植物の実生をしている方なら誰でも一度は悩む腰水管理のやめ時についてお話ししたいと思います。

私も最初の頃は、いったいいつまで腰水を続けていいんだろう?と思っていました。

ざっくりと結論からお話しすると、そこそこ大きくなるまで続けて大丈夫です。

腰水を早々にやめてしまうよりも長めに続けたほうが、腰水管理のメリットを最大に活かして、植物が「早く、大きく、丈夫に」育ちました。

では、長期間腰水管理を続けるときに気を付けるポイント腰水管理のやめ時の目安についてお話ししていきます。

この記事を読むとわかること
  • 塊根植物・多肉植物実生株の腰水管理の期間について
  • 腰水管理をする際に注意するポイント
こんな方におすすめの記事です
  • 塊根・多肉植物の実生で、腰水のやめ時がわからない
  • 腰水管理の具体的なやり方が知りたい

腰水は長い間続けても大丈夫?腰水を続けるメリットとは

先に結論からお話しすると、腰水は長期間継続しても問題ありませんでした。

むしろ、今のところ植物の成長、健康な育成の面ではメリットの方が多い気がしています。

長期間腰水を続けるときに注意したいポイント、植物の健康を維持するために必要な3つの要素についてお話しするので、ぜひ最後までお読みください。

腰水管理はいつまで続けて良いのかという疑問

塊根植物、多肉植物の実生では、ほとんどの方が発芽前後に腰水管理をしていると思います。

腰水をすることで乾燥を防ぎ、発芽して間もない苗が枯れるのを防ぐことができます。

発芽して、そこそこの大きさになったらすぐに腰水をやめる方もいらっしゃいますし、長く続けている方もいらっしゃいます。

もちぬん
もちぬん

正直、どちらが良いのか困っていました。

そこで、腰水を継続するメリット、腰水をやめるメリットを比べてみました。

腰水を続けるメリット
  • 木質化が遅くなる分、成長が早い
  • 水やりの頻度や量を考えなくて良い
腰水をやめるメリット
  • 根腐れを防げる
  • 徒長を防げる

私の場合ですが、実生の株たちにはできる限り早く、大きくなってほしいと考えています。

そのため、腰水を継続して木質化を遅らせ「成長させること」に重点を置くことにしました。

「腰水を続ける=水の供給が十分な環境」ということになるため、根腐れと徒長を防ぐための対策をしっかり行います。

もちぬん
もちぬん

具体的な対策方法は、これからお話しする3つのポイントです!

腰水管理のやり方 長期間腰水を続けるときに注意したいポイント3つ

植物には、水、光、空気が必要ですが、どれかのバランスが崩れれば調子を崩してしまいます。

腰水を続ける場合、水は常に十分に供給されることになるので、光と空気が重要になってきます。

ここの対策をしっかり行って、根腐れ、徒長を防いでいきます。

ポイント1 十分に光を当てる

うちの植物たちは室内で育成しているため、基本的に植物用LEDライトの光で育っています。

そのため、常に安定した光量の維持はできています。

もちぬん
もちぬん

とても日当たりの良い日は、たまに部屋の中で日光浴をさせる時もあります。

使用しているLEDライトはTSUKUYOMI(ツクヨミ)です。

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TSUKUYOMIの使用感についてはこちらの記事でお話ししています!

光が不足すると徒長してヒョロヒョロの株になってしまうので、様子を見ながらちょうど良い強さの光を当ててみましょう。

今のところ、様々な植物たちに快適な光量の中間値として3万ルクスで照射しています。

以前、葉焼けして大変なことになったサキュレンタムがいるので、ちょっと慎重に調整したところ、この数値に落ち着き、今は元気に育っています。

ポイント2 水と土を清潔に保つ

腰水は、鉢ごと水の中につけておくので、どう頑張ってもヌメりが発生してしまいます。

そのため、週に1回は水の交換と、鉢をつけている容器を水洗いして、ヌメりを洗い流した方が良いです。

水を張ったトレイに鉢を移し、薄手のゴム手袋で鉢の側面を軽く擦ればヌメりは簡単に落とせます。

腰水を交換しつつ鉢の側面を洗浄する

たくさん実生株がある場合はちょっと大変な作業ですが、この作業の際、ひとつずつ株の健康状態をチェックすることもできるので良いかなと思っています。

プラ鉢のスリットから根っこが出ていたオベスム
もちぬん
もちぬん

時々こんな根っこに遭遇するのも楽しみのひとつです。

また、用土に藻やカビが発生するのも注意したいポイントです。

特に、液肥を使用すると藻とカビの繁殖が顕著なので、肥料を与える場合はマグァンプKを使用すると良いです。

藻が土の表面に発生すると、その部分の土が固まってしまい、通気性が悪くなるようです。

また、臭いの発生源にもなるので、藻が増えてしまったらその部分だけ取り除くか、株の状態によっては植え替えしてしまうと良いです。

ポイント3 最重要!風通しをよくする

水、光、空気のバランスで見落としがちなのが、空気だと思います。

植物たちは思っているより強めの風でも元気に育ちます。

大切にしすぎるあまり、そよ風程度の風量しか送っていないと、成長が止まってしまったり、調子を崩したりします。

以前はPCの部品を改造して微風のファンを設置していたのですが、この期間はあまり植物の成長が良くありませんでした。

思い切って小型の扇風機に変更したところ、どの植物も一気に成長し始めました。

うちでは場所の問題で小型扇風機を使用していますが、このような首振り機能のあるサーキュレーターも良いと思います。

風を強くしてからは、時期的なものもありますが、特に亀甲竜の成長がめざましかったです。

風に当たるようになり、葉っぱが増えた亀甲竜

風に当たること、つまり、植物自体が触られたり動かされることがストレスになるので、負けないように強くなろうとします。

適度なストレス、刺激が成長を促進するということです。

もちぬん
もちぬん

考えてみれば、自然の環境下での植物は、常に風雨の影響を受けながら育っているわけで…

室内では人間が思っているよりも強い風を作ってあげることで、植物にとってちょうどいい環境になるようです。

実生塊根植物の腰水のやめ時はいつ?目安について

うちでは発芽から4、5ヶ月経過した株でも、ほとんどがまだ腰水管理をしていますが、既に腰水をやめている植物もあります。

腰水をやめて通常管理している株は、アデニウム・オベスムセンナ・メリディオナリスです。

それぞれ腰水をやめた経緯が異なるので、順番にお話しします。

1号鉢に収まらなくなって腰水終了 アデニウム・オベスム

オベスムは最初からムキムキしていて強い株だったのですが、成長も爆速で、いつの間にか根っこが恐ろしいくらい張っていました。

当然のように1号サイズのプラ鉢に収まらなくなり、陶器の鉢に植え替えました。

実は、プラ鉢のスリットから出た根っこが成長しすぎてしまい、無理に引き抜くと太い根が切れてしまうため、やむを得ず鉢を切って植え替えています。

もちぬん
もちぬん

オベスム怖いです。笑

他の塊根植物・多肉植物も根っこがこれまでの鉢に収まらなくなってきたら腰水のやめ時かなと考えています。

腰水に向いていないセンナ・メリディオナリス

発芽してからの成長は比較的順調だったのですが、ある日急に調子を崩しました。

センナは光に反応して葉っぱを開くのですが、以下のような症状が続出しました。

センナ・メリディオナリス不調のサイン
  • 明るくなっても葉を閉じたまま
  • 暗くなっても葉を閉じきれない
  • 葉に黒い点が現れる
  • 葉が黄色く変色し、萎れる

根腐れの可能性もあると考え、鉢から上げてみると案の定、一部の根っこが黒くなっていました。

センナは幹を太らせて貯水することができるので、ある程度幹が成長してきたら、他の塊根植物より水を少なめにし、水捌けの良い土に植えた方が元気に育つようです。

灌木系の腰水の卒業は、結構早めでも良いかもしれません。

もちぬん
もちぬん

他の灌木にはまだ挑戦していないので、ご参考までにお願いします…

腰水のやめ時は好み次第!早く成長させたいなら気長に続けてみよう

塊根植物は、もともと過酷な環境下でも生き抜くための構造を身につけた植物です。

育て方や見た目の好みによると思いますが、なるべく早く大きく、丈夫な株に成長させるには、長い期間腰水をして成長をブーストさせた方が良いと考えています。

ただ、葉を落として休眠してしまった場合は、腰水を続けていると水分過多になり、株の内部から腐敗してしまう危険性があります。

休眠していない幼い株の成長を促進する目的で腰水を続けましょう。

逆に木質化を急ぎたい場合(季節的なタイミングなどでしょうか…)は、早々に腰水管理をやめた方が木質化が早くなるようです。

もちぬん
もちぬん

ひとまず今年の冬は、植物たちを暖かくしてあげて、休眠させずに腰水管理を続けてみようと思います。

今回の記事は以上になります。わからないことなどありましたら、お気軽にお問い合わせフォームやもちぬんのTwitterにお気軽にご連絡ください。

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最後までお読みいただき、ありがとうございました!

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